努力が報われる国ーインド

最近訪問したインドの中小製造業3社に共通したことがあります。
簡単に言えば、「汚い狭い工場で、少量品を作っているが、若い経営者はやる気満々で働き者で業績好調」ということです。


共通点1:工場アパートの中に会社を構えている

工場ばかりが入居している工場アパートに3社とも入っています。日本でも中小製造業が集積している東大阪大田区に小規模工場のための工場長屋があります。でもインドのそれはビルの外観も内装も”汚い”、日本とはメンテナンスに対する基本的な考えが違います。工場ビルの1室のサイズは様々でしたが、一番小さかったのは1室が6畳くらいのもの、でもそこに入居している訪問した会社は1社で6室を使っていました。


共通点2:少量多品種製品を製造している企業である。
3社ともお客様から仕様や図面をいただいて、お客様仕様に沿った部品や製品を製作しています。1図面1個の製品が多いようでした。大量生産品と違い1個を生産するのにものすごく手間がかかりますがその分付加価値が高い製品を作っておられます。


共通点3:若手経営者が会社を引っ張っている。
3社とも20代、30代の若手経営者が実質会社を引っ張っています。その内、1社は若手経営者自身が創業した会社、2社は2代目で創業者である父親が社長だが実際は若手経営者がバリバリ会社経営をやっています。

左写真の右端のラビさんは24歳、大学で機械工学を勉強した後MBAコースを卒業したばかり。お父さんが創業した会社の営業を担当しており、将来は自社製品を海外に販売していきたいとおっしゃっていました。従業員10人と小規模ですが、業績は絶好調で近々24時間操業体制にするそうです。

右写真のヒゲのいかついジェイエッシュさんはお父さんが創業した会社に入って約10年。肩書はまだですが、実際は社長として活躍されています。給料の額までお聞きしましたが日本の大企業の役員なみの給与で、物価の安いインドではびっくりするような金額です。


お会いした3人の若手経営者はみんな朝早くから夜遅くまで働いておられます。勿論、日本の若手経営者も頑張っている方多いですが、大きな違いは「今のインドでは、頑張った分だけ会社が成長する」ということです。経済が右肩上がりで急成長しているインドでは努力が何倍にもなって返ってきます。インドに進出されている日本企業の方も同じ感覚をお持ちの方が多いですね。昭和40年〜50年代の日本の姿が今のインドにあるなぁ。

「インドでは努力は報われる」