循環型農業に貢献する日本企業

日本に対して批判的な記事が多い人民網日本語版に、珍しく日系企業に対して好意的な記事が掲載されています。中国企業も見習うべきだとのニュアンスが記事にあり、他の日本企業の中国市場開拓のモデルになると感じました。


記事のタイトルは「5年間赤字続くも循環型農業に挑む日系企業 山東

記事本文はこちら→http://j.people.com.cn/94476/7437441.html


記事内容は山東朝日緑源農業高新技術有限公司という山東省にある日系企業が、化学肥料なし、農薬なし、除草をしない、というやり方で周囲の農家の半分の収獲量しかなく2006年の設立以来5年も赤字続き。だが、「安全」「安心」「高品質」を求める中国のハイエンド消費者に徐々に受け入れられているというもの。

この日系企業アサヒビール住友化学伊藤忠商事などが出資して2006年に設立された企業で、新しいコンセプトの農業を中国でやろうという企業です。


その新しい事業コンセプトは、

1.牛糞を用いた堆肥を利用して化学肥料などに頼らず地力を維持する循環型農業を実施します。
2.農民への農業指導、次世代の中国人農業指導者を育成します。
3.栽培から販売まで一貫したフードシステムを構築します。
4.安全・安心でおいしい農作物を中国で販売し中国の食生活工場に貢献します。


豊かになった中国が求めるものは日本と同じです。「安全」「安心」「高品質」で先行する日本のノウハウを使って中国市場を開拓していく山東朝日緑源農業高新技術有限公司の事業モデルは農業だけでなく、環境対策、老人介護、省エネルギーなどの他事業にも応用できると思います。